北関東モノクロ紀行
2017年 05月 05日
想像どおり関越道は渋滞45キロだったが、二輪はさほど影響なくスイスイと走り、藤岡分岐を過ぎて吉井で下りた。
下仁田の駅に寄ったことがなかったので、どこかで早い昼食にしようかと小さな町に入って行った。
なかなかいい駅だった。
行きは内山峠、帰りは碓氷峠旧道というここ数年の定番コースだ。
佐久と小諸の間にある「牛車」という店。
何も変わっていない店内は、昔の喫茶店のような空気が流れていた。
昨年の4月に入院する前に来たのが最後だから、約1年ぶりだった。
上に浅間山、下に佐久平を眺めながら林道で信濃追分に出る。
ちょうど桜が満開。
ゆっくりクルマの横を走り抜けてかわし、碓氷峠をローリングダウン。
安中から高崎に出て、50号線で佐野に向かう。
途中、佐野で一軒だけ残っているという銭湯で腰を温めてから、7時前に実家着。
台湾料理屋で義父と焼酎を交わしながら、明日は奥久慈に行ってみるつもりだと話したら、「袋田の滝」は見事だと言う。
滝のような観光地はだいたいが駐車場から歩かなければいけないので、今の自分には難しい。
でもまあ、行くだけ行ってみることにした。
目的は、「ひよっこ」の舞台になっていた大子(だいご)町あたりを走ることだ。
4日は9時に佐野を出発。
真岡鐡道の駅を見ながら、真岡から終点の茂木まで行く。
11時20分ごろに茂木の駅に着くと、12時6分にSLが来るという!
これは見るしかないでしょ、ということで、おばちゃんがひとりでやっている駅の蕎麦屋で蕎麦を食いながら時間をつぶした。
駅員が言うには、SLは指定席ではないので乗ることができるというのだが、出発は14時46分。
それから下館まで乗っていって戻ってきたら夕方になってしまうので、乗るのはやめにした。
12時を過ぎて、駅の手前でSLを待った。
「ピーーーー」
山に汽笛がこだまする。
(おお、来る来る)
汽笛がだんだんと近づくにつれて、気分が高揚してくる。
「ピーーーーシュシュシュシュ」
と近づいてくる。
なあに、この盛り上がる感じ。(笑
カメラを構えていると、カーブの向うから白い煙をモクモクと吐きながら機関車が姿を現した。
「ピーーーーシュシュシュシュ、ピーーーー」
C-62だとかD-51なんていう大きな機関車は、すごい迫力だろうな・・・。
昼過ぎに茂木駅を出発し、山を2つ3つと越えて常陸大子へと向かった。
緑色にはリラックス効果があるといわれるが、この季節の緑は格別だ。
体が勝手に深呼吸を始める。
この緑と青い空を見ることができただけでも、この旅に出た価値がある。
袋田の滝の入り口まで行き、駐車場の警備員に行くと、案の定片道10分くらい歩くというので、見たつもりで奥久慈の景色を楽しみながらを水戸へと走った。
茨城も奥が深い。
6号線は渋滞しているようなので、水戸からは常磐道で三郷、首都高で荏原に帰還。
2日間で約700キロの旅だった。
あ~、久々の長距離でおケツが痛い。(笑