新版画
2010年 11月 28日
江戸時代の浮世絵の手法で錦摺りされた、明治から昭和にかけてのARTだ。
「新版画」の素晴らしさを教えてくれたのは、高橋松亭(しょうてい)という画家だった。
洗足池。
水面に映る家屋の灯りと、女が持つ提灯の灯りが温かい。供は子供か丁稚だろうか・・・
今住んでいる池上やとなりの馬込は、明治から昭和にかけて作家や画家が多く住んだところで、松亭もそのひとりだったようだ。
明治後期から昭和のはじめにかけて作品を残し、大田区の景色を描写したものも多い。
美術史はまったく知らないが、新版画は浮世絵と比べると、西洋画の影響があるのだろう、写実的な表現やパースペクティブな構図が特徴で、直線的なカシッとしたラインも多用されている。
なじみのある場所がいくつも描かれているので、また紹介しようと思う。
当時の馬込を描いた作品。
「池上夜の雪」
奥に見える木立は本門寺のお山だろう。
これは広重の千束池。
茶屋があるのは、いまもレストランとボート乗り場があるあたり。往来は中原街道だ。